神経発達症・カウンセリング
神経発達症・カウンセリング

神経発達症とは、生まれつきの脳の発達の特性によって、ことばや行動、対人関係、学習のしかたなどにその子らしい特徴があらわれる状態をいいます。
代表的なものとして
などがあります。
いずれも 育て方やしつけが原因で起こるものではありません。
私はこれまで、神経発達症の診療に数多く携わってきました。
重度の支援を必要とするお子さんだけでなく、
日常生活や学校生活の中で少しずつ困りごとが目立ってくるお子さんも多くいらっしゃいます。
例えば、
といった学校での困りごとの背景に、発達の特性が関係していることも少なくありません。
神経発達症の特性は、行動だけでなく身体症状として現れることもあります。
例えば
などの背景に、発達の特性が関係している場合もあります。
本人も周囲も気づかないまま、「性格の問題」「努力不足」と受け止められてしまい、
苦しさを抱え込んでしまうこともあります。
当院では、そのような “見えにくい背景” を丁寧に読み解き、
お子さんの困りごとの根本にあるものを一緒に考えていきます。
当院には 公認心理師(心理士)が在籍しており、
必要に応じて
を行うことができます。 大切にしているのは、診断名をつけることそのものではありません。
お子さんの特性を保護者の方や学校の先生などと共有し、
「どうすればその子が安心して過ごせるか」を一緒に考えていくことを大切にしています。
重度の障害だけを対象とするのではなく、
といった段階からサポートしたいと考えています。
便秘や不眠、不登校などの症状が続いている場合も、
その背景に発達の特性が関係していないか、一度立ち止まって考えてみることが大切です。
小さな違和感のうちに相談することで、お子さんの安心や自信につながることがあります。
自閉スペクトラム症(ASD:Autism Spectrum Disorder)は、生まれつきの脳の発達の特性によって、人との関わり方やコミュニケーションの取り方、物事の感じ方に特徴があらわれる状態です。
育て方や愛情不足が原因で起こるものではありません。
ASDの特性は、見方を変えればその子の個性でもあります。
当院では、その特性によってご本人が強い生きづらさを感じている場合に、
はじめて「支援が必要な状態」として丁寧に考えていきます。
特性そのものを否定するのではなく、その子らしさを大切にすることを前提に診療を行っています。
ASDのお子さんでは、次のような特徴がみられることがあります。
また、
などを併せ持つこともあり、それぞれの特性が重なることで学校生活や日常生活で困りごとが目立つことがあります。
大切なのは、特性を「直す」ことではありません。
周囲が特性を理解し、ご本人が日々の生活の中でできるだけ暮らしにくさを感じないように、
環境や関わり方を調整していくことが重要です。
少しの工夫で安心して過ごせる場面が増え、自信につながることもあります。
注意欠如・多動症(ADHD:Attention Deficit Hyperactivity Disorder)は、
にむずかしさがあらわれる発達特性です。
落ち着きがない、忘れ物が多い、話を最後まで聞けないといった様子がみられることがありますが、
これは「やる気の問題」ではなく脳の特性によるものです。
これらのことで注意される場面が増えると、
などの**二次的な問題(二次障害)**につながることがあります。
当院では、まず環境調整を大切にしています。
例えば
など、少しの工夫でお子さんの負担が軽くなることがあります。
「本人を変える」ことを目標にするのではなく、特性に合わせて生活しやすい環境を一緒に考えていきます。
薬物治療は、本人の意思を大切にして考えます。 「本当は集中したいのにできない」 「怒りたくないのに止められない」 このようにご本人が困り感を自覚し、治療を希望したときに、選択肢の一つとして検討します。 周囲の希望だけで始めるものではありません。
など、気になることが出てくることがあります。
発達のスピードには個人差があり、同じ月齢でもできることの幅はさまざまです。
そのため、少し遅れているように見えても、すぐに心配が必要とは限りません。
ことばの遅れがある場合、まず 聴こえの問題(難聴) がないかを確認することが大切です。
また、
では意味が異なります。
理解が保たれている場合は、少し見守りながら経過を見ることもあります。
寝返り・おすわり・歩行などが著しく遅れている場合には、
背景に基礎疾患が隠れていることもあります。
などを含めて丁寧に確認していきます。
チック症とは、
といった素早い動きや、
などが本人の意思とは関係なく繰り返し出てしまう状態です。
子どもの5〜10人に1人が一度は経験するといわれています。
チックは
などが重なって起こると考えられています。
新しい学年、行事、緊張が続く状況などをきっかけに目立つことがあります。
多くは「暫定的チック症」と呼ばれる一時的なもので、時間とともに自然に軽くなっていきます。
この場合、特別な治療が必要になることは多くありません。
チックは本人の意思で止めることができません。
「やめなさい」と注意するよりも、 「出てしまうもの」と理解し、
安心できる環境を整えることが大切です。
症状が
などの場合は、経過を丁寧に確認していきます。
「落ち着きがないかもしれない」 「学校でうまくいっていない」 「このままで大丈夫だろうか」 当院では、こうしたご相談に対し、必要に応じて心理検査やカウンセリングを行っています。
心理検査は、診断をつけるためだけのものではありません。
お子さんの
を客観的に整理し、日常生活や学校生活での具体的な工夫につなげることを目的としています。
当院の役割は、状態の把握と特性の整理、そして方向づけです。
より専門的な療育や治療が必要と判断した場合には、適切な支援機関へおつなぎします。
カウンセリングは、困りごとや不安をゆっくり整理する時間です。
医師の診察と連携しながら、医学的な視点も踏まえて総合的に考えます。 対象となる疾患や状況によっては、健康保険の制度である小児特定疾患カウンセリング料を用いて実施できる場合があります。 ただし、制度上の回数や期間には一定の基準があります。 詳しい内容や費用については、「はじめての方へ」をご覧ください。 心理検査やカウンセリングは、必ずしもすべてのお子さんに必要なものではありません。 まずは診察の中でお話をうかがい、必要性を一緒に検討します。 検査や相談はゴールではなく、お子さんをより深く理解し、次の一歩につなげるための手段です。
